医療の進歩と共に 『臍帯血(さい帯血)バンクのあゆみ』

臍帯血(さいたいけつ)を冷凍保存する臍帯血バンクには、公的な臍帯血バンクと民間臍帯血バンクがあります。

赤ちゃんの臍帯血(さい帯血)中に血液をつくる造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)が発見されたのは1982年のことです。それまで、白血病など難治性血液疾患の治療には、骨髄(こつずい)の造血幹細胞を使う骨髄移植が主流でした。1988年、世界初の臍帯血移植はフランスの兄妹間で行われました。

移植にはHLAの型が合うドナーが必要です。HLAの型は数万通りありますが、臍帯血には型が完全に一致しなくても移植可能という特性があります。また、臍帯血はドナーに身体的負担を与えずに採取できます。1992年、寄付によるささえ合いから病気の命を救おうと、世界初の公的臍帯血バンクがアメリカで設立されました。日本初の公的臍帯血バンクが設立されたのは1995年です。

さて、自己臍帯血であれば、移植における拒絶反応や副作用の心配がありません。また、遺伝的理由から、血縁者間のHLA適合率は非血縁者間に比べ非常に高くなります。民間臍帯血バンクは、医療利用に備えて自分の臍帯血をとっておきたいという要望に応えて生まれました。臍帯血が採取できるのは出産直後だけです。そこで、赤ちゃんの臍帯血を民間企業が有料で冷凍保存する事業が始まったのです。

 

※ 公的臍帯血バンクが加盟する「日本さい帯血バンクネットワーク」は2014年3月末に終了し、2014年4月から「造血幹細胞移植情報サービス」となりました。