臍帯血(さいたいけつ)って何?

臍帯(さいたい)とはへその緒のことです。へその緒を流れる赤ちゃんの血液を臍帯血(さいたいけつ)と呼びます。

血液のもとになる造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)が含まれ、血液疾患の移植医療に利用されています。また、骨・神経・筋肉等のもとになる幹細胞(かんさいぼう)も含まれているため、再生医療に利用する研究が進められています。

さい帯血は、出産後にへその緒から採取し、治療に備えて冷凍保存することができます。

 

さい帯血のとり方

さい帯血を採取できる機会は分娩直後だけです。赤ちゃんをへその緒から切り離した後、へその緒の血管に採血針を刺してさい帯血をとります。所要時間は約3分です。母子に痛みや危険はありません。

 

どんな治療に役立つの?

現在、さい帯血移植として実績が高いのは血液疾患の治療です。白血病・悪性リンパ腫などの血液がんは、血液をつくる造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)ががん化する病気です。

さい帯血の造血幹細胞移植は、病気の細胞を健康な造血幹細胞に置き換える治療です。がん化した細胞を抗がん剤等で破壊してから、正常な造血幹細胞を点滴のように静脈から注入し、体内で新しい血液をつくらせます。

一方、さい帯血を先端医療に利用する取り組みも始まっています。海外では、脳障害の患者さんにさい帯血を使った臨床試験が行われています。

 

さい帯血のメリット

さい帯血のメリットは、捨てられていたものを治療に有効利用できること、ドナーの身体にに負担を与えずに採取できること等です。さい帯血は細胞が若いため、増殖能力が高く、適応力に富んでいます。また、患者さんとドナーのHLA型が完全一致でなくても移植が可能とされています。

※ HLA(Human Leukocyte Antigen)― 自他を認識する目印。ヒト白血球型抗原。最も重要な組織適合性抗原(そしきてきごうせいこうげん)の1つ。